初めての夜に

エレンは政治家の家庭に生まれ、厳しいルールのもと育った。
大企業重役のクリストファーと出会い恋に落ちた彼女は、男女関係においても慎重を期そうと心に決めていた。
ところが初めて結ばれた夜、彼に強引に求婚されてとまどう。
たった一度ベッドをともにしただけで結婚なんて……。
エレンは彼の軽率さに不信感を持ち、別れを決断した。
三カ月後、休暇で知人の豪邸を訪れた彼女は、その場でルームメイトの存在を聞かされる。
言いようのない不安に駆られ、そっと部屋をのぞくと、そこには半裸のクリストファーが待っていた!市長令嬢のアンバーは高校時代、仇敵ヴァン・デル家の子息であるローガンと恋に落ちた。
代々続く両家のいがみ合いは根深く、若い二人の恋は決して許されないものだった。
ローガンの計画で駆け落ちすることになったが、当日、アンバーは彼の裏切りに遭い、孤独に涙しつつ、ひとりニューヨークへ向かった。
八年後、金もなくプライドだけで都会に暮らす彼女のもとにローガンが突然現れ、不敵な笑みを浮かべて言った。
「戻ってこい。
さもないと、ここでの暮らしぶりを吹聴する」突然現れた男性を見たとき、ローラは自分の目を疑った。
なんてすてきな人なのだろう。
幸せになることは遠い昔にあきらめたはずなのに、青い瞳に見つめられると胸が熱くときめいた。
だがそれも、彼の名前を聞くまでだった。
彼は亡くなった恋人の兄ライアンだったのだ。
ローラの脳裏に、霧雨に濡れそぼつ墓地の光景がよみがえった。
十代の自分が味わった悲しみ、絶望、孤独感。
あのとき、ライアンは葬儀に参列していなかった。
非情な人―― ローラは彼への態度をがらりと変えた。
長い確執の歴史を持つ二つの家の跡取り同士でありながら、フルールとマットは深く愛し合うようになり、密かに結婚式を挙げた。
それが憎み合ってきた両家を結ぶ、第一歩となるはずだった。
ところがその夜フルールの母とマットの父が乗る車が事故を起こした。
彼らの駆け落ちが発覚し、フルールの父は虚脱状態に陥ってしまう。
ともにこの地を出ようと言うマットに、フルールは家族のために残ると告げるほかなかった。
六年後、音信不通だった彼から一通の手紙が届いた。
フルールは不安に震えながら、思い出の納屋でマットと再会するが彼の真の目的は、誓いを破ったフルールに対する復讐だった。
両親を亡くした貧しい十六歳の少年マックス・シェリダンは人生の目標として、億万長者・結婚・家庭の三つを掲げた。
十七年後、彼は摩天楼のオフィスのデスクに座り、長者番付に初めて載った自分の名前に見入っていた。
次は結婚―― 理想の妻を獲得することだ。
上流階級出身で、長身、ブロンド、魅力的。
早急にこの条件を満たす女性との出会いを果たしたい。
彼はマナーコンサルタントのジェシー・マーティネリを雇い、これまで敬遠してきた華やかな社交界に足を踏み入れた。
彼女の助言で正しいマナーと妻を手に入れるつもりだった。
続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60015404